今回のジョン・ウィックは170分とかなり長め。そのうちの120分くらいはノンストップアクションやってた気がする。最初から最後までアドレナリンがでっぱなしで、170分があっというまだった。
しかも今回、これまでの3作よりアクションシーンが豪華になっていて、終盤に向けてスタントマンの体を張ったアクションがどんどん加速していく。最終章にふさわしい迫力だった。
旧3作をまだ観てない場合は、これを見る前にぜひ1から順番に観てほしい。ストーリーやアクションはもちろん、キャラクターの魅力を予習した上で観たほうが圧倒的に楽しめる。
以下、ネタバレを含みます。
今作のアクションは中盤までは割といつも通り、といってもこれまでの3作の終盤戦くらいのいつも通りなのでかなり迫力はある。しかもあのドニー・イェンが出てるんだから面白くないわけがない。
最初はコウジ(真田広之)率いる大阪コンチネンタルホテルでの一幕。2作目3作目のニューヨークコンチネンタルホテルでの銃撃戦を彷彿とさせるような防弾アーマーに銃弾をぶつけまくる戦闘が気持ちいい。真田さんが刀を振るう姿もめちゃくちゃかっこいい。
ここで初めてケイン(ドニー・イェン)が活躍するんだけど、どうみてもイップ・マンやろっていうカットがあってイップ・マン大好き人間の自分はひとりで歓声を上げてしまったwあれは絶対狙ってやってる。ドニー・イェンといえばあの高速パンチだよね。ありがとう、ありがとう。
それはそうと防弾アーマー相手に和弓で戦う大阪コンチネンタルホテルの人々。しかも防弾アーマーに対して和弓で殺傷可能という強さ。さすがジョン・ウィック、これぞジョン・ウィック。スモウレスラーのボディガードの活躍が一瞬すぎたのが残念だった。もっと観たい。
あと戦闘前に和弓、刀にくわえて手裏剣も武器として準備してた気がするけど劇中一回も出てこなかった気がする。手裏剣より和弓のほうが楽しい!ってなったんかな?
ちなみに今回のワンちゃんはジョン・ウィックのではなくミスター・ノーバディの相棒。全編にわたりしっかり活躍してて可愛かった。
次のクラブでの戦闘はちょっと休憩という感じ。ただジョン・ウィック、ケイン、ミスター・ノーバディの共闘という形でちゃんと見せ場になってるのはさすが。
ってかこのクラブにジョン・ウィックを案内するクラウスっていうチンピラのセリフが「I am Klaus!」のみだったけど、あれ絶対グルートのオマージュだよなw
そしてここからが本当にすごい。交通量の多い凱旋門まわりでの車を巻き込んだ戦闘 → 廃屋での見下ろし戦闘 → 大階段での転がり落ちまくりの戦闘、どれもスタントマンの皆さんをこき使いまくるのなんのって。スタントマンが可哀想!監督の鬼!って思いながら観てたw
最後の見せ場、大階段を登りきったと思ったら、蹴り飛ばされて222段(!?)の階段を一番下まで一気に転がり落ちるのは「そうはならんやろ!」ってツッコみまくったw吉本新喜劇か!w
廃屋での見下ろし視点の戦闘もそうだし、大階段で一度クリアしたと思ったら中ボスにスタート地点に戻されちゃうのもなんかアクションゲームやってるみたいな感じで面白かった。
とまぁツッコミどころ満載だけど迫力あるアクションは見飽きない出来で素晴らしかった。決闘での最後の締め方もスカッとして非常に良い。侯爵ザマァ。
最後に、ニューヨークコンチネンタルホテルのコンシェルジュ、シャロンが序盤で殺されちゃうけど、この役を担ってきたランス・レディックは2023年中頃に亡くなってしまっている。このシーンはそれを思い出しちゃってすごいしんみりした。どうやらこれが遺作ではなく、ジョン・ウィックのスピンオフでまたシャロン役で出てくるようなので、観られるのがこれで最後というわけではなさそうなんだけど、好きな俳優さんだっただけに残念でなりません。