これぞ体験型ミステリードラマというべきゲーム。最初はHeavy Rain(Detroit Become Humanの会社の初期作)を彷彿とさせるような不気味さとドキドキを感じていたけど、エンディングが分岐しないのと内容がそこまでヘビーじゃないので、気軽に楽しんだ。
そう、このゲームはプレイヤーが主人公のセリフを選択してストーリーを進めていくけれどストリーの大筋には影響がなく、細かい会話や演出が少し変わる程度らしい。選択を決断するたびに使っていた精神力を返してほしい。
とはいえゲームのメインである主人公ヘンリーと上司デリラの会話がめっちゃ良い。会話のテンポが良いゲームってとにかく楽しめる印象(God of Warとかね)。
ストーリーに関しては賛否両論あるみたいだし、考察が盛んなようだけど、自分は自分で考察するのが苦手で与えられたものをそのまま受け入れるタイプの人間なので、普通に楽しめた。どちらかというといろんな人のいろんな考察をあとから読むほうが楽しい。
そういえばこのゲームの開始直後は前日譚をノベルゲーム的にテキストのみで進むんだけど、そこにもところどころどのような行動をとったかという選択肢がある。これまたそれによってストーリーが変わるわけではないんだけど(のちの会話の内容には多少影響ありそう)、ただテキストを読ませるだけではなく選択させることで、主人公はこのような道を辿ったということがプレイヤーの心に刻まれ、本編の主人公像をよりクリアにして没入感を増す効果があった。最初は事前に見ていたゲームの印象と全く違ったので少し混乱したけど、あれがあるだけで本編開始直後から完全に物語に引き込まれていた。うまい。